進化した存在は、絶対に他者の生命の権利を侵すことがない~「自由意志の法則」②

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「自由意志の法則」(P134~)

地上に「自由意志の法則」を適用して、進化した世界のように、僕たちがそれを守ることを決意したとしたら、どんないいことがありますか?

隷属、強要、抑圧、懐柔、傷害のあらゆる邪悪がなくなるだろう。
進化した存在は、絶対に他者の生命の権利を侵すことがない。それゆえ、戦争や死刑、殺人や堕胎など、他人の命の権利を侵害売る行為はなくなるだろう。子供や大人への暴力や性的虐待もなくなるだろう。よって幼児偏愛、強姦、売春や、他者の意志を捻じ曲げたり、強要する性行為---特にもっと弱く無防備な場合---のすべての邪悪が消滅するだろう。
思考や感情の自由な表現を阻むすべてのものが消えるだろう。よって、検閲、操作、詐欺、弾圧や誘拐も存在しないだろう。
人種、宗教、文化、経済、政治やその他の違いから、他人への抑圧、攻撃、統制、暴力を正当化する利己的な宗教、哲学、学説は、どれも消滅する。それゆえ、人種差別、全体主義、ファシズム、宗教的狂信、軍国主義、帝国主義、資本主義なども、少数のものの利得がその他大勢の苦悩の上に成り立つイデオロギーなので、なくなるだろう。

魂を強要して隷属させる形態は、それが物的であろうと精神的なものであろうと、どれも失敗に終わるだろう。
なぜなら、魂の内面は、隷従させられるものに反抗し、遅かれ早かれ、自由を求めて全力で闘うからだ。魂の「自由意志の法則」を尊重しない教養、宗教、イデオロギー、政治及び経済体制の、どれもが不安定で短命なのはこの理由による。一方「魂の法則」に基づいたものは、安定しており永続的だ。
家族の輪の内外を問わず、親が子をまたは子が親を、夫が妻をまたは妻が夫を、上司が従業員を、強者が弱者を、奴隷化したり肉体的または精神的に虐待することは、すべてなくなるだろう。
他の生き物に苦痛を与えたり殺したりする趣味や気晴らしは、どれもなくなる。特に高等哺乳類など進化が近い存在に対する、闘牛、狩猟、釣りや先進国における畜産など、それをしなければ人間の生存が脅やかされてしまうと反論できないような行為はなくなるだろう。

でも、法則に従うには、それを知るのが大事ですよね。どうすれば興味のない人たちに、何らかの形で強要せずに、教えることができるのですか?登校を拒否する反抗的な子どもに、学校に行くように強制するのと同じようにする必要はないでしょうか?

「自由意志の法則」を守るのは、魂が自由に決断することを尊重するためだ、といったばかりだろう。どんなに霊性が高い法則でも、それを押しつけてしまえば、法則自体に違反することになるので、本質的にそうできないのだ。
強要するのは最善策ではない。繰り返すが、押し付けたり強制して得られたものは、強制力がなくなると、失われてしまう。魂は本来の姿に戻ってしまい、お仕着せの環境には順応できないのだ。
輪廻転生をして前世の記憶を忘却するのは、まさしく、魂が自由意志を経験し、何の規制も受けずに自分の力で進化するためのものだ。そのこと、つまり前進するか否かや、進歩するための試練の種類を決めるのは、魂自身の自由であることは、前に十分話しただろう。
君が言った、子どもと学校の例に関しては、霊的に最も進化した教育の潮流では---それは君たちの世界にも届いているが---学習を退屈なものではなく魅力的にして、強制せずに子ども自身の能力を刺激する方法を模索している。義務ではなく熱意、それが、子どもが学ぶ一番いい方法だ。

それなら、どれが、「魂の法則」を教える正しい方法でしょうか?

第一の方法は、手本を示して説得することで、それが地球に転生した高次の存在たちが行ったことだ。
私は、「愛の法則」や「自由意志の法則」、その他の「魂の法則」を教えるために地上に転生したイエスや仏陀やクリシュナ、ゾロアスター、アントリオン(訳註:アトランティスの時代の賢者で、その叡智は後世のギリシャのソクラティスプラトン、アリストテレスなどに伝えられている)や、他のアヴァター(神の化身)など高次の者のことを言っているのだ。
彼らは、法則を個人的に適用した自分自身の生き方で、魂の諸法と協調した生活の手本を示した。しかし、それを真似するように人を強要することは決してなかった。

イエスの信奉者だとされる人たちには、「自由意志の法則」は、きちんと伝わらなかったようですね。暴力や強制や恐怖を通して、自分の信仰を、他者に地からづくで押しつけたのですから。宗教裁判や十字軍を行った、カトリック教会を指しているのですが。

それは、信奉者たちが、授かったメッセージのレベルに達していなかったためだ。しかしそれは、イエスやその他のアヴァターのせいではなく、総体的に進化が乏しい君たちの世界のエゴのせいで、それが特定の人たちには元は真実であった教えを独占させてしまい、彼らが他人を支配し操るために、教え自体を歪めてしまったのだ。
押し付けたり強要する宗教や信仰は、魂を進化させることなどできないし、真実だとも、神や高次の霊性と調和しているのだとも考えられない。「自由意志の法則」を破るものは誰であれ、神の仲介者だとも神の意向に沿うものとみなすことができないので、時間がたては、成す術もなく地上から消えるであろう。しかし、それはかなり大事な話になるので、別の機会に特別に扱おう

でも、高次の存在が関与してくれたにもかかわらず、この世界で、物事が大きく改善されたようには見えないのですが。

いくらかは改善されたよ。過去の時代には、人間が食用に、家畜のように飼育されたこともあったが、今の君たちには、嫌悪すべきことに思えるだろう。今日地上では、事実上、人肉食は淘汰された。
合法的な奴隷制度が存在し、全世界で奴隷の売買が行われていた時からまだ200年も経っていない。現在では別の形の奴隷化が存在するとはいえ、少なくとも合法的な奴隷制はすべての国々で追及され罰せられたので、法の影に潜んでいる。
世界ではまだ複数の地域で、宗教上の理由から迫害されることもあるが、激しさも残虐性も緩和され、宗教改革以前の欧州では想像もできなかった信仰の自由の権利を保障する法規が、多くの国に存在する。また、懲罰の方法としての死刑は、多くの国で廃止された。
国連のような国際組織で、人権宣言憲章が草稿され承認されたことは、それが実際に遵守されている訳ではないが、蹂躙できない基本的権利に同意できる進化した魂が、君たちの惑星にも存在することを示す明確な例だ。
その中では、自由意志の行使を保障する権利がはっきりと具体的に記載され、人類の自由意志を侵害するものを阻止する行動を確約するよう、諸国に要請している。
それゆえこの憲章は、「自由意志の法則」がうまく応用されたもの、と見なすことができる。十戒の中でも、「殺すなかれ」「盗むなかれ」のように、自由意志に言及した戒律がいくつかある。
しなくてはならないことがまだまだ沢山あるとはいえ、過去の時代の状況と比較すれば、進歩しているのだ。



2017年10月13日追記
ボランティアで朗読し、Youtubeにアップしてくれた方が!
7分59秒からが、この記事の部分の朗読となります。