~新婚旅行~

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~Luna de Miel~

今思い出しても、あの旅行は何だったんでしょう?って
思ったりします。
Fくんと私、両親と弟、Fくんのお母さん、ほんと、珍道中。

順番は忘れてしまったけれど、マドリッド~バルセロナ~
ビトリア~セビージャ~アビラ~マドリッドを回りました。

私の両親は、マドリッド滞在中に2人でバスに乗ってトレドへ
行くという荒業までしていました。
初めての外国旅行、それもスペインで、自分達だけでバスに
のって別の町へ行くなんて、すごい勇気あります。
それも、あの頃は、スペインはほとんど英語が通じなかったし、
私の両親も英語だって怪しい状態なのに・・・。
よく、帰ってきたものだと、いまでもすごいなぁ~と思います。

母曰く、とりあえず行って、ご飯を食べて帰ってきただけ、
ということでしたが・・・(笑)

Fくんは、いつものごとく、しんどい、疲れたの連続で、その
上に、お母さんも同じような感じで、とにかく飲んでればご機嫌。
あの新婚旅行は、ある意味、その後の私達の進む道の違いを
表していたんだなぁ~と思います。

帰りの飛行機で成田に着く直前、スチュワーデスさんが
近寄ってきて、母の名前を呼んで、地上に着いたら、事務所に
寄ってください、って・・・。
母は、何が起こったのか察したようでした。

飛行機が着陸し、事務所に行ったら、案の定、祖父が亡くなったと
いう伝言が、母の兄弟から入っていました。
私の両親と弟は空港からそのまま祖父母の家へ。
私は、Fくんとお母さんと大阪へ帰りました。
今思い出す度に、何故、あの時両親と一緒に祖父のお葬式に
出なかったんだろう・・・って思います。
何故、Fくんと大阪に帰ることを選んだのか・・・。

何となく、あの時私だけお葬式に出たら、決定的なものがあるような
気がしていたんですよね。
だから、祖父には申し訳ないけれど、お葬式を失礼して、私はFくんを
取ったんだろうな、って思います。
その時とっさに、そう判断したんだろうな・・・って。。。

もしも、あの時、祖父のお葬式を優先していたら・・・、母方の親戚に
囲まれて、子供時代に戻ったような感覚を取り戻していたら・・・、
きっと私はFくんと別れていたと思います。
Fくんとの暮らしで疑問を感じる度に、私が心地よい暮らしのことを
思い出してしまって、耐えられなくなっていたかも・・・。
そんな気がします。。。

でも、私はFくんとのこれからの方を優先して、過去に決別をしよう
としたのかもしれません。
心優しく、素敵な人たちに囲まれた素敵な過去を。。。


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