番外編「2011年11月13日のこと・・・」

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朝、夜明け前に目が覚めました。
たぶん、熟睡はしていなくて、うとうとと数時間眠ったかな?!
って感じ。。。
でも、不思議と疲れた感じはなくて、すっきりと目覚めました。

朝一で電話があって、マドリッドの大きい息子たちは
11時ごろ着くとのこと。。。
母親、つまり夫の先妻も一緒に車で来るとか。。。

夫は、半分寝ているような起きているような、そんな感じで、
でも、前日の午前中のように、ぐだーっとした感じではなく、生気は
あるな・・・って感じました。
だから、とりあえず、わざわざ起こしたりせずに、しておきました。

私は特に何をした、とか何を話した、という記憶がありません。

ただただ、夫が決めたらいい、と思っていたのは覚えています。
私が、生きて!死なないで!と引き止めるのではなく、彼自身が
生きよう、まだ死にたくないと強い意志を持って戻ってくることを
願っていました。。。

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大きな息子たちがお見舞いに来る時間に合わせて、一度3匹を
連れて来てもらうように、電話で頼みました。
目の前に自分の子供たちを見て、彼が生きようとする気持ちが強く
なるなら、そうなってほしいと・・・。

3匹がやって来て、夫と話しているとき、ちょうど大きな息子たちも
やってきました。
3匹は大きなお兄ちゃんたちに挨拶したら、帰りました。
夕方また連れてきてもらうように頼んで。。。
病院にいても、子供たちは何もすることがなくて退屈なだけですし、
私も子供のことを気にしている状況じゃなかったので。。。

大きな息子たちの前では、いつもの父親らしさを取り戻していました。
夫の母親方の実家の話とか、その家はもう手放してしまったけれど
日本に残っていて、県の保存家屋になっていることなど、彼が好きな
ように話をしていました。
信じられないくらい元気で、1時間くらい、いろいろと話しました。

帰り際、夫の先妻が病室に来て、挨拶だけしました。
夫は満足そうな様子でした。

奇跡が起こったのだと思いました。
やはり、大きな息子たちを前にして、話をして、生きる意欲が
出てきて、このまま元気に回復していくんじゃないか・・・って。。。

息子たちが帰ったら、どーっと疲れが出たのか、また寝てしまいました。
お昼ごはんは、食べなかったような気がします。

午後になって、夫の古い友人夫妻がお見舞いに来てくれました。
昔話とか、共通の知り合いが今どうしているか、とかそんなたわいもない
話をしていました。

午前中の息子たちのときもそうでしたが、私は、ただただ、聞いていただけ。。。
彼の好きなようにしたらいいと思っていたので。。。

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お友達も1時間ほどして、もう帰る時間となり、ちょうどその時、
アルベルカの友人夫妻が、お見舞いに来ました。
彼らが来るとは知らなかったので、ちょっとびっくりでした。

そして、3匹もやって、夫に挨拶し、私も帰りが遅くなると送って
くれる人がサラマンカに戻るのが大変になるので「じゃあ、またね。
一旦帰ってまた明日来るからね。」といって、帰るつもりで病室を
出ました。

マドリッドに戻る友人夫妻をサラマンカまで送ってもらい、その後、
私たちをアルベルカまで送ってくれる、ということになっていたの
ですが、アルベルカの友人夫妻の車に乗せて連れて帰ってもらう
ほうが、わざわざアルベルカに送ってもらうよりはいいんじゃないかと
思い予定変更。。。

もう一度病室に戻ったとき、ちょうど、アルベルカの友人夫妻も
帰ろうとしているところでした。

主治医からは、たぶん、今夜あたりだから、できれば付き添いして
いたほうがいい・・・と言われたのですが、今日の元気な様子を見て
いて、そんなことないだろう、と思って、「明日また来ます。」と
話して、友人夫妻の車で、戻りました。

私たちをアルベルカまで送らなくてよくなったので、ご近所の方が
しばらく、夫のそばにいてくれる、ということになりました。

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日が暮れるのが早いので、帰りの道は真っ暗・・・。
子供たちも、予定外の外泊で、疲れていたみたいで車の中では
すっかり眠り込んでいました。
私は、明日、どうやって病院へ行こうかとか、明日だけでなく
これから、どうやってお見舞いに通ったらいいのか、頭の中が
ぐるぐるしてました。

マドリッドにいたころ、大腸がんの手術の後入院していたときの
ように、すぐに行ってちょっと顔を見て帰る、っていうわけにも
いかない状況なので、実は途方にくれていました。。。

サラマンカまで車で1時間の山の中に住んでいて、車を持って
いないから、自分でどうこうできないですから。。。

誰かに頼まなくてはいけない、でも、誰に?!って感じだし、
子供たちのこともあるから、泊り込みもできないし・・・。
バスの時間内で、往復できるのか・・・など・・・。
でも、バスだと子供が起きる前に出かけないといけないし・・・。
ほんと、どうしていいか、いい考えが浮かばず、ただただ
ぐるぐると同じところを回っている感じでした。。。

家に着いて、さっとサンドイッチの夕ご飯を作って、食べて、
子供たちをお風呂に入れて、寝かせて・・・。
私自身、何が何だかわからなくて、混乱しているし、寝不足で
体も疲れきっているし、何も考えられない、お風呂に浸かって
とにかく寝よう、明日考えよう・・・って。。。

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写真は、2011年11月13日の夜明けから日の出まで。

この日、朝に写真を撮っただけ。。。
夫が元気に話をしている様子をまったく撮りませんでした。。。
これも、


13/11/2013
10.11