～すれ違い～
～Cruzarnos～
私がスペイン語がそこそこできるようになり
自信を取り戻し、日本語教師の仕事を始めたり、
HISの空港とホテルの送迎アルバイトをしたり、
お友達と遊んだり、自由気ままに楽しむように
なったのと反比例するように、Fくんの落ち込みが
どんどんひどくなりました。
今から思えば、スペイン語力「ほぼゼロ」でやって
きた私が、生き生きと楽しく過ごし、その上、自分
よりもちゃんと毎月アルバイト代をもらっているのを
みて、男としての自信を失ってしまったのかもしれ
ません。。。
営業の仕事は、結局、生徒が集まって何ぼの
歩合制の世界だ、ということを知らなかったとは
いえ、そこは、今度は交渉の世界ですから、
経営者に直談判して、自分をアピールしたりして
手はあったと思うのですが、彼は、どんどん落ち
込む方向に向かい、お酒に逃げていました。。。
私が学生とかと一緒に約束をして、彼も一緒に
遊びに行くつもりにしていても、最初のうちは
混ざってましたが、だんだん、断るようになって
きました。。。
ひろみの友達と遊んでもおもしろくない・・・という
のが理由でした。
じゃぁ、彼の友達は？っていうと、共通の友達も
いましたが、仕事をしている人なので、いつもいつも
一緒に遊びに行くわけにはいかず、で、結局一人で
お酒を飲んで、どんどん増え続ける状態・・・。
彼の父親もアル中で病院に入ったりしていたし、
母親もアル中まではいかなくてもかなりお酒好き
で、彼はいくら飲んでも、酔わないタイプだったので、
実際どのくらい飲んでいるのか、さっぱり把握でき
ない状況でした。。。
私は、アルコールを飲むとすぐ赤くなって眠くなる
ので、外ではほとんどん飲まないようにしていたし、
家でも友達が遊びに来たときに、ワインやビールを
飲む程度・・・。
Fくんのウィスキーやウォッカにはお付き合いできない
体質だったのです・・・。
結婚当初はそれでも1杯くらいつきあってましたが、
スペインでは、もっぱら、彼は一人で飲んでました。
もうすっかり、すれ違いに近い毎日が続いていて・・・。
私はFくんに対して幻滅していました・・・。
